応募者へのメッセージ
Ⅰ/代表メッセージ
当社代表、竹村から応募者の皆様へ向けてのメッセージです。当社に応募されるに当たって知っておいてほしいこと、お伝えしたいことを書いています。本採用サイトには、就職・転職に関する様々なことが書かれていますが、当社に応募する、他社に応募するに関係なく、読んでいただきたい内容です。転職が当たり前になった今日、転職する先は、大人数の企業からほんの数名の小さな事務所まで様々にあります。そんな中でどのようなキャリアを今後築いていくのか、には慎重な判断が必要になってくることでしょう。転職は簡単なようでいて、例え短い期間であったとしても、その期間が皆さんの人生に与える影響は決して小さなものではありません。大手だからよい、小さな企業だから・・ではなく、何を基準にして選べばいいのか、自分にはどんな企業が向いているのか、自分のキャリア形成を考える上でのヒントになればと思います。そのような本採用サイトをつくるに当たっての竹村の想いを記載しています。
1. 代表メッセージ
新しく職場を探す皆さんにとって、現在、様々な思い・考えがあることでしょう。転職が当たり前になった現在において、次の仕事に進む、ということは昔に比べてかなり気楽なこととなりました。しかし、一方で、自身の経歴を築いていく上では、何を学び、何を得たのかは、今後の人生に大きな影響を与えます。それだけに、求人する側は、雇い入れるスタッフの人生を預かる身として、当社で何を得て、どう成長していってもらうのかは、真剣に向き合わなければいけない部分だと考えています。
今、次の就職先を探そうとする皆さんの中には、この先の人生、ずっと働いていく人もいれば、どこかのタイミングで家庭に入り、仕事からは離れる人もいるかと思います。
この先、ずっと働いていく人にとっては、今回のステップで何をし、何を得るのかは今後の人生を大きく左右する重要な選択です。それは企業規模ではなく、シンプルにここで「何を得るか」が重要になってきます。
また、どこかのタイミングで家庭に入る方にとっては、一見どこで働くかは重要ではないかもしれません。しかし、いつかのタイミングで仕事に復帰したり、自宅で仕事を始めたりするかもしれません。そんな時のために、今この期間を将来に向けた基盤づくりとして考えることもできます。
当社では、そんな人生の重要なタイミングにいる皆さんに、スーパーペンギンに所属していてよかった、と思ってもらえるような経験を持ってもらいたいと考えています。
これまでスーパーペンギンのことを知っていてくださった方々にとって、当社は20人~30人はいる会社だと想像されていた方もいるかもしれません。実際には、当社は10人のも満たない少人数の会社です。人数が少ない、ということはスタッフ同士の距離も近く、代表である私との距離も近いため、経営やデザインの中枢に当たる部分を間近で見ることができるという利点もあります。このことは、日頃仕事をしていく中で、大きな刺激になることでしょう。
ひょっとすると、この記事を読んでくださっている人の中には、「スーパーペンギンの竹村さん」として、憧れのように思ってくださっている方もいるかもしれません。ですが、実際に事務所で毎日接するようになると、その「憧れ」の部分は吹き飛び、「ただのおじさん」か、「頑固なのか適当なのか分からない上司」などに変化していくことでしょう。このことは半分冗談としても、そのように感じられるほど、当社の社内の人間関係は近く、様々な物事が身近になります。これらは、皆さんの成長という側面ではとてもよい環境と言えると思います。
しかし、良いことばかりではありません。小さな会社だからこそ未成熟な点も多々あります。小さな会社は、大企業ほど、様々な制度、ルールや設備など、会社としての仕組みは整っていません。ましてや、当社は10名にも満たない小さな会社です。50人、100人、1000人といった規模の会社にいた方にとっては、会社の様々な部分が「至らない」「未熟な部分」に見えることでしょう。
大きな組織になればなるほど、組織的にはシステマチックに整うこととなり、一見不満の少ない環境が出来上がります。一方で、小さな会社では様々なことが未成熟です。大きな会社では当たり前のことが、小さな会社では実現が難しい場合が多々あるのです。
私は、どんな会社であっても完璧な会社はない、と考えています。特に小さな会社の場合、客観的に見れば至らない点ばかりです。しかも成長途中にある企業であればなおさら、次から次へと組織的な課題が発生してきます。完璧な会社はあり得ない、どこかに不完全なところがある。だからこそ会社はスタッフを雇い、少しでもその至らない点をカバーしようとします。つまり、雇い入れる皆さんには、その不完全なところを補ってくれることを期待して採用されるわけです。
このような観点から、自身に期待された役割を顧みず、ただただ批判するだけの人は、特に小さな会社には向きません。小さな会社の場合、様々な部分が未成熟であることを知った上で、全員でカバーしあい、全員で成長を作り上げていく、そんな思考が求められます。
これは、技術力や経験値、年齢の問題ではなく、仕事に対するマインドの問題とも言えます。
この「マインド」という言葉。当社のような展示会のデザイン会社に限らず、仕事をする上でもっとも重要な言葉だと考えています。先ほど、「完璧な会社はない」と言いましたが、同じように「完璧な人は、いない」とも思います。当社に応募しようとされている方、次の就職先を検討中の方も、きっと様々な点で至らない部分があることでしょう。技術力的に未熟、という人もいれば、まだまだ知識が足りない、と感じている方もいらっしゃることでしょう。ですが、私はもっとも大切で、評価するべき点は、この「マインド」だと思っています。マインドとは、仕事をする上での心構えであり、気持ちの持ち方でもあります。どのような思いをもって、この仕事をしようとするのか、どう向き合おうとするのか、このようなマインドこそが最も重要で評価すべき点だと思うのです。
応募されようとする方の中には、まだまだ未熟、と思っている方もいることでしょう。しかし、技術力や知識などは、入社してからでも鍛えることができます。もちろん、最小限の技術力や知識は必要ですが、勤め始めてからどんどん学んでいけばよいのです。実際に当社では様々な経験をもつことができる環境、学ぶことができる環境があり、そのことについて会社の理解があります。
これからの人生を考えた時、これからしばらくの人生の期間を、どこでどのように過ごすのか、その先の人生のために、次に何を得、どんな体験をするのか。そんな選択肢の中に、当社と歩むことも是非ご検討ください。
2.初めて展示会業界に関わろうとする皆さんへ
これから社会人になる、またはこれまで建築設計・インテリアデザインなど他の業界で働いていた、という方にとって、展示会ブースデザインという仕事はかなり未知なのでないでしょうか。空間デザインの仕事では、住宅の設計や店舗の設計、そして内装の設計ではなく、建築設計に携わってきた、という方もいることでしょう。本稿をお読みの方は、きっと展示会ブースデザインという空間デザインの分野に興味を持たれたかと思います。ここでは、展示会ブースデザインの適性についてお伝えしましょう。私は建築設計やインテリアデザインを学ぶ学生に対して、常々「それぞれの性格によって、住宅設計に向いている人と商業系の設計が向いている人に分かれます」とお伝えしています。そして、さらに「性格によって建築設計に向いている人とインテリアデザインに向いている人がいます」とも話しています。
建築設計では、例えばビルなどの大きな構造物を設計することになりますが、この場合設計から施工して竣工するまでの期間は数年かかる場合が多くあります。また大抵の場合は意匠設計・設備設計・構造設計などの方々とチームを組むことになり、自身はその中の一員として業務の一部を受け持つこととなります。自身が中心的な立ち位置に立って業務を進める場合は良いのですが、そうでない場合、例えば「役所対応」になり、行政とのやりとりを主たる業務とする、といったこともあり得ます。長い時間を掛けて、多くの人々と大規模な建築物を作り上げることが好きだ、という方にはもちろん向いている仕事です。一方、内装デザインの場合、建築設計に比べると比較的短い期間で物件が動くので、1年間に何物件もインテリアのデザインを行い、竣工した姿を見る、という状況になります。短い時間により多くの物件を作り上げたい、しかも「人」に近いインテリアが好きだ、といった方には、内装デザインは向いています。
さらに、インテリアデザインには「住宅」と「店舗」に分かれます。もちろん、その他にも様々な分け方がありますが、住宅と非住宅、または住宅系と商業系、といういい方もよいかもしれません。この2つも設計の考え方が異なります。住宅は、住まい手の方と二人三脚で住み心地のよい空間をつくる、というもの。一方で商業系は、住み心地、というよりも、その空間をデザインしたことによって「商業的な結果を出せるかどうか」が重要になります。実は、人の性格によって、「短い期間」に、「商業的な結果を出す」ことが好きだ、「長い時間を掛けて」じっくりと1物件を作り上げていく、ということが苦手だ、という人が、いるのです。私もそんな性格です。このような人は、店舗デザインが向いています。そして、展示会ブースデザインは、店舗デザインよりさらにスピーディーな空間デザイン業務です。次から次へと新しい空間をデザインしたい、そしてその空間による結果が見たい。そんな方には展示会は天職のような仕事です。
反面、次から次へと新しい物件に携わることになることが、苦手だ、という人がいます。そのような人には展示会ブースデザインという仕事は不向きとなるでしょう。もし、今展示会業界に入ってみよう、という方がいらっしゃれば、このような特徴を考えた上で、自身の適性を考えてみてください。東京ビッグサイトなどの展示会場では毎週のように展示会が開催されています。検討する際には一度会場を見に行かれることをお勧めします。
3.同じ展示会業界から転職される方へ
これまで展示会業界でブースに携わってきた方の中には、目まぐるしく物件数をこなし、その物件をただこなすことに一杯一杯でとにかく疲れた、という経験を持った人もいるのではないでしょうか。本当は1物件1物件こだわりたいけど、そんな暇もなく、ただただ毎日の業務をこなすうちに、いったい自分は何をしているんだろう、と疑問に思ってしまった、という方も多いかと思います。
確かに、展示会ブースデザインという仕事は、空間デザインの業務の中では最もスピードが速く、様々な物件が次々に動いていく、そんな業務です。そのような仕事では、自身の中での目的意識をどう設定するか、会社としてその状況をフォローする姿勢がとても重要になってきます。
当社では、デザイナーをはじめ、その物件に関わったスタッフが、1件1件に真剣に向き合えるよう、お客様との関係性、そして社内の「お客様に対する姿勢」を整えています。また、出展社の皆さんが最終的に結果を出すことを最優先に考えることを前提に、ブースのデザインについてもできるだけこだわる、ということも大切にしています。もちろん、業界の特徴上、多くの物件を持つことに変わりはありませんが、そうである以上、お客様との関係性や業務の内容を考慮した上でお仕事のご依頼は受けるようにしています。
業界の知り合いが当社とお客様(出展社様)との関係を見ると、「信じられないくらいに仲がいい」と言われます。それは、日頃から出展社が出展成功することを全力で考えているからであり、実際に結果を出し続けているからだと思います。どんなに忙しくても、そのデザイン作業が楽しくなるように。自身の考えたデザインを実現すること、関係性のよいお客様(出展社様)と楽しくコミュニケーションをとること等、展示会ブースデザインを楽しむ会社でありたい、と考えています。
4.将来「独立をしたい」と考える方へ
常々、展示会業界のデザイナーさんには、「独立には2種類あります」とお伝えしています。1つは、設営会社や代理店の「外注」として独立する方法。これは、以前在籍していた会社などから仕事をもらいフリーランスとして独立するという形式です。もう1つは、自身で出展社から直接仕事を受注し、自身が元請となって、設営部分を設営会社に外注する、という形式です。
前者の「外注デザイナー」が悪いわけでは決してありませんが、当社では後者の「独立デザイナー」となることを推奨しています。ただ、現在の展示会業界の独立したデザイナーの多くが前者の「外注デザイナー」となっており、その場合、大抵プロジェクト全体のイニシアチブを取ることはなく、ただ図面とパースを安い金額で制作して設営会社(または代理店)に提出して業務が終了、という形式になっています。つまり、「デザイナー」というより「オペレーター」的な存在となってしまっている場合がほとんどなのです。
独立したにも関わらず作業をしても作業をしても、「便利な外注オペレーター」としての立ち位置。これが必ずしも悪いわけではありませんが、1物件当たりのデザイン料が安く、忙しい割にはお金が貯まらない。そのような状況では、何のために独立したのか分からなくなってしまいます。とは言え、自分自身で出展社を探す営業活動をどのようにするのか、これは簡単なことではないでしょう。
当社では、スタッフの独立を推奨しています。当社で数年勤めて力を付けた後に独立し、当社と提携する「外部デザイナー」として活躍していただきます。この場合の「外部デザイナー」は単なる「外注」とは異なります。まず、その方自身の「実績」になるように、プロジェクトを公に広める際に、自身の会社名の表記を許可しています。自身の「実績」が増えるとその後の営業活動もしやすくなるでしょう。また、当社に勤めている間に、独立したデザイナーとして活動するためのノウハウ、仕事を獲得するためのノウハウをお伝えします。
社会に一人でも多くの「独立デザイナー」を育成するのも当社の務めだと考えています。将来、独立しようと考えている皆様。ただの外注デザイナーになる前にまず当社で力を付けて成長していっていただければと思います。